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宮女の出自

宮女(クンニョ:궁녀)は中央官庁の奴婢から選出する



宮女(クンニョ:궁녀)とは狭義には尚宮(サングン)と内人(ナイン)またはその見習い、広義にはムスリ・医女なども含みます。

朝鮮王朝樹立後、初期の混乱期を除いて、宮女は奴婢から選ばれました。

それではなぜ宮女は高貴なイメージがあるのでしょうか?

その原因として、大別すると3つのことが挙げられます。





 1.有力研究者の論文による誤った定義の定着

 2.官位

 3.ドラマの脚色によるイメージ





それでは順に説明していきます。







1.有力研究者の論文による誤った定義の定着



宮女に関する論文で有名なものに1967年に書かれた歴史学者キム・ヨンスク(김용숙)氏の「李朝後期内人生活研究(イジョ フギ ナインセンファル ヨング:이조 후기 나인생활 연구)」があります。

実際に高宗に仕えていた宮女にインタビューをして書かれたものです。



この元宮女がクセモノだったようで「私たちは中人だった」と答えたのです。

中人(チュンイン:중인)良人(ヤンイン:양인)のうち両班(ヤンバン:양반)に次ぐ階級。

自らを奴婢出身とは言わず身分詐称を行ったのです。

この主張を元に戦術のキム・ヨンスク氏は論文を書き、それが定説化したのです。





けれども、彼は後の1987年に書いた「朝鮮朝宮中風俗研究(チョソンジョ クンジュンプンソク ヨング:조선조 궁중풍속 연구)」で、「女官は主に賤民で多少中人も含まれる」と正反対の主張を展開しました。

近年においての宮女研究の第一人者ホン・スンミン(홍순민)氏も「女官は基本的に賎民で、例外的に平民も含まれる」と、ほぼ同様の主張をしており、また、反対論も出てないことから、現在ではこれが定説となっています。





ただし、残念なことに、新しく正しい説が展開されても、世の中にはなかなか受け入れられないものです。

世間一般では未だに宮女の出自は中人だと信じられているのです。

この説については過去の歴史的公文書に幾度と無く出ているため、疑いようのない定説です。

むしろ、奴婢以外から宮女になった場合には、刑事罰の対象となりました。







2.官位



宮女は内命婦(ネミョンブ:내명부)に所属し官位を授かりました。

最高位の尚宮(チェジョサングン:제조상궁)ともなると王の側室に次ぐ正5位となります。



東アジアでは他の奴婢と差別化するため、王室直属の奴婢に官位を授けることがあり、朝鮮王朝のこの制度も、特異なわけではありませんでした。

この官位のため高貴さをイメージするため、出自が奴婢ということをマスクさせたのでしょう。
ちなみに、イ・ビョンフン監督の作品に出てくる最高尚宮(チェゴサングン)は実在しません。





3.ドラマの脚色によるイメージ



出自が奴婢にもかかわらず、いかにも高貴な家柄であるかのように脚色されることがあります。

奴婢には姓がないので「我が家門が・・・」のようなセリフもありえないはずなのですが、大長今あたりではそのような脚色がありました。(崔尚宮:チェサングンの家門)



イ・ビョンフン監督の功罪のうち罪なところは過度な脚色にあります。

彼のドラマに関しては、そこから歴史の真相を学ぼうとせず、歴史的背景をモチーフとしたドラマとして楽しむスタンスを、視聴者側が持たなければなりません。



※宮女に姓が付けられるタイミングはリサーチ中です。





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テーマ : 韓国ドラマ
ジャンル : テレビ・ラジオ



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さくさく

Author:さくさく
本業はアジアを駆け巡る旅人で、アジアン雑貨のネットショップオーナーです。
タイにはしょっちゅう行くのですが、実は韓国へは一度しか行ったことがありません(笑)

数えたことはありませんが、週に20時間、累計100本以上の韓国ドラマを見ていると思います。
ここ数年は、20話程度のミニシリーズではもの足りず、大河ドラマ(時代劇)や150話程度の日々ドラマにはまっています。

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